始業式が行われました

入学式に続き、2025年度始業式が先日行われました。2・3年生たちも久しぶりに登校し、新しい学年でのスタートに緊張した様子も見られましたが、朝から島実全体が一気に新しいエネルギーに満ち溢れ、はじまりを喜び合う幸せな雰囲気に包まれた一日となりました。

始業式に先立って、2・3年生たちには角田先生から1年生たちの迎え方について話がありました。自分たちが1年生の時を振り返りながら、気持ちや表情を通じてどんなふうに迎え入れていくのかを学んだ上で迎えていったこともあり、2・3年生たちは心を込めてあたたかな笑顔と拍手を贈ってくれました。大事に迎えられて1年生たちも緊張感の中でもちょっと安心感を持てたのではないかと感じられました。

学校長挨拶では、まずはじめに今年度から全員に渡される「YumeNote」について、各学年の表紙となる学年部方針の言葉とともに藤平先生が描かれたテーマイラストが紹介されました。テーマの意味に沿って描かれたあたたかなイラストにこの一年が照らされ、それぞれのノートが豊かに綴られていくことを想像するととてもワクワクしてきます。さらに自遊の森でどんなことをやっていきたいか、「ゆめからプロジェクト Teaをつなごう」の今後の展開など、様々な視点から2025年度をどんな一年にしていきたいのか、考える良いきっかけとなったのではないかと思います。私も職員として生徒の皆さんとどんなことができるのか楽しく想いを巡らせることができました。また今年から始まる「放課後カフェ」の取り組みも紹介されました。話をしたり、楽しいことをやったりしながら、違いを超えて語り合える場を、そして互いに成長し合える場を作っていきたいという目的で多目的ホールを広げて設置されたことも伝えられました。「コミュニケーションの語源は分かち合うこと、共有すること。一方的ではなく相互のコミュニケーションが大切であること」も確認され、分かち合うことで喜びが広がったり、悲しみが癒やされたり、そっと背中を押してもらえたり、と島実がどんどん豊かな広がりを持った場に育つよう、いろんなつながりを大切にしていきたいと想いを新たにすることができました。最後に「はじまりをはじめよう。始めるための準備をすることも大切だけれど、見切り発車であっても準備が不十分でもまずは始めてみよう。」という言葉も紹介され、気負わずに一歩を踏み出してみよう、と生徒たちも勇気づけられたのではないかと感じられました。はじまる時のワクワク感をみんなで共有できたひとときとなりました。

理事長挨拶では、はじめに3年生たちから在校生たちにメッセージが贈られました。「ただの言葉だとしても特別で大切な思い出になることもある。頑張って挑戦していこう。」「少しても安心していける場を作っていきたい」「お互いに支え合えたら嬉しい」など一緒に歩んでいこうという視点や、やさしくあたたかな想いが共通しているところが3年生らしいと思いました。一方的ではなく、分かち合うことの大切さが、こうした全体会の中で双方向のコミュニケーションや様々な人にスポットが当てられる様子を見て生徒たちはまた学んでい久野だと思います。3年生たちもきっと先輩たちが話す姿を思い浮かべながら、場を重ねて成長していくのでしょう。憧れが強いほどに、先輩たちが守ってきたものの大きさがわかってくるほどに、責任と自覚は育つことを思うと、3年生たちのはじまりの日も大事な一歩なのだとしみじみ実感します。

角田先生からは、島実の強みとこれからについて伝えられました。「島実最大の強みは、いろんな歩幅の人やいろんな立場の人たちがいること。近代化の始まりによって、「伝統」から「自由」へ変遷する中で、私たちはそれぞれの価値観が肯定されながらも、反面では孤独や孤立を深める人が増えている。自由になることで他の人と同じであることを望む人が増えている。葛藤がなければ人は学ばない。いかに共通の価値観を作ることができるか、多様な人々と共に少しずつ伝統を育て受け継ぐことが意味を持つ。まだまだ社会では分断の様相が強い。インクルージョンが実現できたらいいけれども実際には難しいことも多く、互いにぶつからないように距離を取ることで終わってしまうこともある。私たち島実はもう一段その難しさを乗り越えて成長していきたい。さらには日本という国がこうなってほしいという願いを持って教育をしている。もっともっと遠く、もっともっと広いところを見ている。」多様な人がいるからこそ、学校生活では日々いろんな出来事に出会います。思考も感情もいっぱい巡らせながら、相手の想いを知り自分の心の声に耳を傾けることの連続の中で、自他ともにつながりを深め成長をしていく姿をこれまでもたくさん見てきました。今年度新たな局面に立つ中で、「笑顔多く楽しくもっと仲良くなりたい」という言葉に集約された想いや価値観をみんなで分かち合い育てていくことで、さらなる発展へとつながるように、私自身も一人ひとりと大事に向き合っていきたいと感じました。

ちなみに恒例の福人間決めじゃんけん大会では、3年生が勝ち、喜びいっぱいの様子でした。記念写真撮影をしていたら、「写真いいなー!」と羨ましがる声も聞こえてきました。またいろんな機会がありますから、たくさん思い出残していきましょうね。

この日はみんなよく笑っていました。1年生たちも多分こんなににぎやかで笑顔溢れる始業式は人生初めてだったことでしょう。入学式に続き、忘れられないはじまりの日になったのではないかと思います。はじまりの日に感じたことや考えたことを大事にあたためながら、「YumeNote」とともに新年度みなさんと楽しい一年を作っていきたいと思います。一年間よろしくお願いします。(川路)



















































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