2023年度 70周年記念企画のご報告

 7月29日(土)に開催された、70周年記念講話「物語につつまれて 〜これまでの私、これからの私たち・森を育む〜」について当日の写真を交えてご報告いたします。
 今回は講話の前にランチタイムを設け、たくさんの方にご来場いただきました。懐かしい卒業生たちもたくさん足を運んでくれ、久しぶりにいつもの賑わいが戻ってきたようでした。
当日朝の挨拶で話されていた「家族として迎えていきましょう」という角田先生の言葉が形となり、会場全体があたたかく和やかな雰囲気に包まれていました。調理や販売、受付などは2・3年生ヘルプと保護者サポーターの皆さんが担ってくださり、互いに声を掛け合いながら楽しく運営されていた姿が印象的でした。また今回も卒業生や理事の方の協力を得て、販売物も大変豊かな内容となりました。何より、生徒たちが様々な方と関わることで成長する機会を得られるこうした場の重要性を実感しました。また70周年記念のチャリティーグッズも大変好評でした。ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
 その後の講話では、楽しく笑顔になる内容も交えながら、様々な学びと共に島実の物語の中で育まれる私や私たちの物語が紹介され、参加された皆さんが心を揺らしながら聴いているのが伝わってきました。前半では、「さようなら」「こんにちは」の意味や日本人とはどのような民族なのかに触れ、私たちの原点をたどり大切なものに気付かされる内容だったと思います。おかげさまの気持ち、生かされているということ、日本人としての自覚。私が私である、その根底には日本の文化の中で生きていく自負や誇りが支えとなることを改めて感じることができました。
 また70周年に際して皆さんから寄せていただいたたくさんのメッセージを紹介しました。様々な方がとってもあたたかなメッセージを寄せてくださり、改めて島実が「想いの虹」で守られていることを実感しました。あわせて校内にも掲示させていただきました。あたたかな想いを寄せてくださり、本当にありがとうございました。
 後半では、学校の語源を振り返りながら、豊かさや幸せの指標の変化とそうした時代だからこそ必要な教育の在り方について考える時間となりました。学校というのは、「試験やテストの成績という限定的な要素だけを伸ばす場ではなく、『人間的な成長機会』を通じて、未来を生きるうえで必要な自我を築き上げる場所」だからこそ、私たちの学校は「心を育て、心をつなぐ教育」を掲げ、成績だけで人は豊かになるのではなくいかに自分と違うものと共存していくのかを学ぶことが大切であるということが語られ、本校の創立者である岡戸八郎先生の熱い想いや考えを共有しました。また自遊の森プロジェクトや在校生たちの様子をまとめたスライドショーを通して、これからへの希望を参加された皆さんと共に感じることができました。
 前半・後半ともに卒業生たちにも登壇してもらい、70周年を迎える島実へのメッセージを届けてもらいました。島実での学びを経て、卒業してからもそれぞれの道で成長し続けているそれぞれの姿はより一層たくましく力強く感じました。それぞれの言葉にも島実を愛する想いがたくさん詰まっており、また新たな希望の光を届けてくれました。在校生からもつながりの大切さや感謝が伝えられ、島実の魂が脈々と受け継がれている様子に卒業生たちもきっと嬉しかったことと思います。あわせて今年度の自遊祭のテーマも発表され、歓声と共に卒業生たちからは「頑張れー!」とあたたかなエールが送られました。
 最後に角田先生からは夢は終わらない、これからも島実は変化しながらもここにあり続けること、藤平先生からは、皆さんと一緒に手間をかけて愛情込めて自遊の森を島実を育てていきたい、この学校が皆さんにとっての『となる人』、『となる場所』であり続けられるようにたくさん力を貸してほしい、という熱い想いが語られました。在校生・職員による合唱と共に、言葉ひとつひとつが力強くまたあたたかく会場にいた多くの方の心を照らしてくれたように感じます。
 今回も準備から当日まで、「島実のちから」を随所に感じることができました。70年という歴史に想いを馳せながら、改めて本校の意義や価値を見つめ直すことができたように思います。また多くの方が関わってくださったことで、つながりの中で生かされていることを実感できたと共に、私たちは決して一人ではなく「てをつなごう」と言ってくださる皆さんがいることに心からの感謝の気持ちでいっぱいになりました。島実の物語につつまれて、私の、私たちの物語がこれからどんなふうに紡がれていくのかとても楽しみです。これからも皆さんと一緒に、島実を、自遊の森を豊かに育み「となる場所」として大切に受け継いでいきたいと思います。
















































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