2月3日(土) 70周年記念式典のご報告

 2月3日(土)に、70周年記念式典・講話が行われました。
 記念式典では、島実70周年の歩み(クロニクル)と、70周年記念事業『自遊の森』についての紹介がなされました。島実クロニクルでは、創立当時の学校案内など貴重な資料の紹介や、建物や学校行事、学校名や学校のあり方などの変遷を、草創期、変革期、自遊の物語と3つの年代に分けて来場者にお伝えしていきました。時代ごとの特色や当時の出来事、不登校生徒を受け入れるようになった経緯などを聞きつつ、様々な写真とともにこの70年間を振り返り、職員としてもいろんな視点から改めて島実を知ることができたと共に、ここまで多くの人がこの学校に携わり、様々な想いで一人ひとりが過ごしてきたこの場所を、これからも繋ぎ守っていきたいと感じる時間となりました。式典後は工事中の旧テニスコートへ特別に入り、改めて自遊の森プロジェクトの現状の紹介と70周年を祝うお餅まきを行いました。新しく家を建てた際に行うお餅まきは、家にふりかかる災いを振り払うと共に、地域の人(今回は来場してくださった方)への感謝や福をわけるといった意味合いで行われると、理事長より説明があった後に、一人ひとりへお餅を手渡ししていきましたが、皆さんの幸せそうな笑顔がとても印象的で、福を分かち合う日本の文化を通じて自遊の森の豊かな発展を願うひとときを過ごすことができました。

 ランチタイムの時間では、毎年自遊祭で提供してきた島実カレー、寄付でいただいた黄桃を使った黄桃パイと黄桃ジュレのせミルク寒天、コーヒー・紅茶・うす茶糖を販売提供しました。また70周年記念の品を含むチャリティーグッズの販売も行われました。前日の準備から、生徒と保護者そして職員とが、同じ空間でコミュニケーションを取りながら笑いあって作業している姿に、和気藹々、てをつなごうというテーマそのものを感じ取ることができました。また来場者の皆さんとも記念撮影を行いながらご挨拶することもでき、嬉しい再会もたくさんありました。

 午後は理事長の角田先生による70周年記念講話「〜和気藹々・想いをつなぐ場所〜」が開催されました。様々な言葉や知識に触れながら、各問いかけを通して一人ひとりが自身と向き合うとともに、参加者の皆さんとそれらを共有しさらに深めていく豊かな時間となりました。記念式典を祝う皆さんのあたたかな想いに包まれて、時に笑い、時に真剣に考え、様々な声を響かせ合う、まさしく「想いをつなぐ場所」がここにありました。

 今回は「私たちはどこへ向かうべきなのか」をテーマとし、マネジメントの視点から掘り下げていきました。経済的に豊かになることと幸せになることは違うのか、人間が幸せになる社会とは何か、健全な組織とは何か、など様々な問いかけについて、ドラッカーの言葉や不登校等の現状を示すグラフなどをもとに参加者の皆さんの声も聞きながら考えていきました。最後に新しい現実を前提とした未来の創造の必要性が提起され、「変化できたものが生き残ったのである」という言葉も引用されながら、私たちは自らの強みを使ってどこへ向かうべきなのか、新たな学校の在り方を考え実践していく時期に来ていることが様々なアイデアとともに熱く語られました。皆さんからもたくさんのエールやアイデアをいただき、とても勇気付けられました。学校長からも最後の挨拶で、この学校はいろんな人とのつながりの中でできた学校、どうかこれからも力を貸してください、皆さんとまたこうした和気藹々とした時間を過ごしていきたい、と心からの感謝とともにあたたかな想いが伝えられました。

 この一年は皆さんとともに70年という長い歴史を味わいながら、創立者の岡戸八郎先生の熱い情熱が受け継がれこの地に息づいているという奇跡と喜びを感じる時間となりました。目には見えなくともここに関わった人たちの想いがつながり、今なお支えてくださっていることを実感します。各イベントに参加してくださった皆さん、協力してくださった皆さん、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。70周年記念イベントは記念式典で終了となりますが、次の71周年へ向けて私たちはまた歩き出します。

 もっと自遊に、もっと豊かに、もっと幸せに。
 島実の未来を皆さんと一緒に楽しく創造していくことができますように。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。


































































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