令和五年度 卒業式が挙行されました

 今年度の卒業式も無事に執り行うことができました。生徒たちの希望も聞きながら今年だからこそ、私たちだからこそ創ることのできる式を目指し、記念品の作成や各場所の設置、当日の内容に至るまで一つひとつに心をこめて準備を進めてきました。

 「卒業生入場」の声と共に、あたたかな祝福の拍手に包まれて入場してくる生徒たちは、所作の意味を予行練習で学んできたこともあり、緊張しつつもとても凛々しく堂々としていました。入場後にスライドショーに映し出された生徒たちの言葉にも心揺さぶられ、「僕を見て。もう大丈夫。」その豊かで力強い言葉に、それぞれの成長を参列者全員で共有することができました。

 卒業証書授与では、授与時に藤平先生から一人ひとりに愛情いっぱいのあたたかな言の葉が贈られました。それぞれが頑張ってきた証を、嬉しそうに笑顔で受け取る姿は幸福感に満ちていました。この日を迎える気持ちはそれぞれ違えども、自らの手で受け取った証書が一つの自信となり、これからを照らす光となっていくことを心から願いつつ、皆で祝福を贈りました。

 学校長挨拶では、3年間の様々な思い出が楽しいエピソードと共に紹介されながら、生徒たちや保護者のみなさんと出会えた喜びと奇跡に感謝の気持ちを贈られました。「生きてきた命を抱きしめていつも今が最高だって今を楽しもうって生きていってくださいね。みんなは私の私たちのたからものです。『大好きだよ』」愛情溢れるメッセージは会場全体をおひさまのように照らし、あたたかく一人ひとりの心を包み込みました。様々なエールと共に「あなたはすばらしい」と改めて大きく肯定され、卒業生たちも大きな力を得たのでは無いかと思われます。

 続く理事長挨拶も、「笑顔いっぱいの式にしたい」という生徒たちの願いの通り、笑顔溢れるひとときとなりました。「世界を変えるためにはまず自分が変わること」というメッセージを体現すべく、山本先生の「うぇ〜い!」の掛け声と共に拍手喝采で場を盛り上げる生徒たちの底知れぬエネルギーにはまだまだ秘められた可能性がたくさんあるのではないかと感じさせられます。挨拶でもあった通り、今の姿が本来の自分自身を取り戻した状態であるとするならば、これからの歩みはさらに楽しみで仕方ありません。途中、エッフェル塔の帽子を被る角田先生が登場し、「おめでとう(塔)!」「おめでたい(鯛)!」「帰ってこい(鯉)!」の祝福3連発に続き、全職員から「オー・シャンゼリゼ」の替え歌で「お〜しまじつ」を贈り、会場いっぱいに紙吹雪が舞いました。挨拶の最後、ブラックバーン校長の言葉を引用されながら未来の幸せを願うメッセージが贈られると共に、職員の転勤が無いからこそ説得力を持って贈ることのできる「かえってこい」というメッセージが、お守りとして生徒たちにも力強く響いていったように感じられました。

 続く保護者会会長祝辞では、コロナ禍で生徒・保護者別会場での入学式から始まった学校生活について振り返りながら、どの生徒のことも我が子のように成長を喜び「たくさん頑張ったね!素敵な姿を見せてくれてありがとう!」と愛情のこもったあたたかなメッセージに溢れ、親子の成長にとってもこの場所や時間が大事な時間になっていたことを知ることができました。

 送辞では、島実のあたたかさに憧れていたこと、えがおによって力づけられたこと、ひかりを受け継ぎ、笑顔となる物語を繋いでいく覚悟が語られ3年生たちとの経験が豊かにそれぞれの日々を彩ってきたことを感じることができました。続く記念品贈呈でも、ユーモアを交えながら笑顔いっぱいに言葉を交わし合う姿に、お互いのこともこれまでの時間も全て含めて「大好き」という気持ちが溢れていました。答辞では、島実のもつ笑いのちからについて触れながら、雨が降ったからこそ出来ることを考え行動できたという視点の変化や、つながりの中で得られた様々な経験について振り返っていきました。コロナ禍、当たり前に出来ていたことが出来なくなるという経験をしたからこそ成長でき、一人ではないことを教えてもらった、という言葉からも「もう大丈夫」という声が聞こえてくるようでした。銀杏(イチョウ)と成長(せイチョウ)をかけながら「となる場所」を表現するなど今年の3年生らしい工夫もあり、寂しさを感じつつも笑顔で締めくくることが出来ました。また卒業生と保護者の皆さんからも卒業記念品として4K対応プロジェクター等をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

 謝辞でも、保護者の方のこれまでのご苦労や様々な想いを辿られながら、学校という場で日々成長していく子どもたちの様子を見守る喜びに溢れていました。人と関わることの大切さ、皆で協力して一つのことに取り組む喜びや楽しさ。人とつながる中で生き生きと命が輝き出す様子を保護者の皆さんと一緒に見守ることができ、職員としてもこれまでの日々は幸せな時間であったことを深く実感することができました。あたたかなお気持ちを本当にありがとうございました。

 式の最後に、角田先生と藤平先生からたっぷり想いのこもった朗読が贈られました。
「生まれてきて、そこにいてくれて、ありがとう。」
「どんな時もあきらめないで、一生懸命生きてくれて、ありがとう。」
キラキラと舞う紙吹雪に包まれて退場する姿がとても愛おしく、出会えた喜びに感謝すると共に、心豊かな日々となるよう大きな拍手と笑顔で送り出しました。

 式典後は最後のHRを行い、記念品や賞状等が手渡されました。こうしてHRに集まることもこの時間が最後とは思えないほど、とても自然体で安心感に包まれながら笑顔で締めくくられました。お昼には、卒業生の方が経営されている「OBL(オブリ)」のパンセットが配られました。今年も特注でイチョウの形のくるみパンも入れていただき、美味しい上に目にも楽しく、思い出に残る昼食となりました。













































 午後の桜咲く遊子会では、生徒や保護者へのインタビューを交えながら、しゃべりばの時間も設けるなど生徒・保護者・職員で卒業式や学校生活を振り返っていきました。終始、満面の笑顔で笑い合う様子に、豊かなつながりの中でこそ命は輝き、自分らしく育っていくことができることを再認識することができました。

 記念品授受も3年生たちの合唱も感動の連続であり、これまでの時間で育まれてきたあたたかく確かなつながりを感じることができました。生徒たちの最後の挨拶も一人ずつ心を込め、言葉を選びながら想いを届けていくその姿にまた心が震えました。「この学校だからこそ、みんなに出会えたからこそ今の私がある」など感謝だけでなく成長への喜びも聞かれ、会場全体が幸せな雰囲気に包まれました。大好きなみなさんにハイタッチして直接「いってらっしゃい、おめでとう」を伝えられる喜びを噛み締めながら、また私たちもたくさんの愛を受け取ることができました。

 通過儀礼であると共に学びの集大成でもある卒業式。この日見た景色や感じた想いはこれからの
歩みを支える大事な1ページとして綴られていくことでしょう。改めてみなさんご卒業おめでとうございます。今年だからこその卒業式を創ることができ、準備から当日までとても幸せな時間でした。また会える日を楽しみにしています。みなさんのことが大好きです。







































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