2023年度 紫陽花句会
2023年06月03日
爽やかな風と曇り空、そして時折差し込む陽光の中、紫陽花句会は穏やかに幕を閉じました。
生徒達は校内や元島田公園で過ごしながら創作活動をしました。空を見上げながら、また目を閉じながら17音を指折り数え、言の葉を紡ぎだそうとするひたむきな生徒の姿に美と輝きを感じました。感性のアンテナを張り巡らせながら日常に紛れる世界を感じ取り、じっくりと言の葉と繋げていく創作活動を通して、日本の美意識に通底する余情の感覚を味わい、また自分の感性と向き合う有意義な時間になったようです。生徒の感想を紹介します。
「紫陽花句会を通して感じたことは、二つあり一つは、やはり俳句を考えるのはとても難しく何度も字余りや字足らずが頻発しました。ですがそうやって四苦八苦する事も俳句の醍醐味だと思いました。もう一つこの会を通して感じたことは俳句を考えることはとても面白いと思いました。普段は目を向けないような景色や物事に目を向けたり、字余りや、字足らずを解決出来た時の爽快感は忘れられないです。(一年生より)」
「最初に全体会のお話を聞いて、ことのはの一つ一つの語句からほんのわずかな変化で意味が変わってきたり、言葉を美しい表現にして一つの作品がより美しく見えて私の心もきれいになるように思いました。考えてみると、難しいこともありましたが、それ以上に楽しかったです。(二年生より)」
「今年の句会では、何もせず、体を風に、音に、自然に任せることの楽しさを再確認することが出来たと感じています。今年の時間の流れは去年よりも早く感じていて、嵐のように過ぎ去る日々を生活していましたが、紫陽花句会で心を落ち着かせてゆったりとして時間を過ごす事ができてよかったと思いました。また、創作する中で、目に見えるものだけでなく、時には見えないものに対して、己の五感を信用して感じとる大切さを知ることが出来ました。本当に良い1日を過ごせました。(二年生より)」
「今回の紫陽花句会では、前回の句会と同様に、普段では気づかないような風景や心情に触れる事ができて、とても貴重な時間を過ごすことができました。思った事や感じた事を言葉として外に吐き出す事の大切さや難しさ学び、実際に言葉にすると自分の思いに改めて共感する事ができて、とても楽しく、貴重な時間だったと思います。(三年生より)」
「紫陽花句会は、今年で三年目となりますが、毎回いつもは考える事のない新鮮な気持ちになるので、とても楽しい時間だと感じます。思いをたくさん書きたいけど、五七五という制限でどれだけ伝えれるかを考えると難しいですがわくわくします。言葉を調べて、新しいきれいな言葉が知れると、これから使って行きたいと思え、自分の知見が深まるのがうれしく感じました。これからもたくさん言葉を知って使っていきたいなと思いました。(三年生より)」
「この句会を通じて、自分の中に咲いている言の葉に触れて感じたのは、自分の言の葉が自分だけの力で育まれたものではないという事です。日々自分は、誰かの心に支えてもらい、成長できているのだと思いました。誰かと一緒に言葉豊かに、自分の力で心豊かに日々の生活にも生かしていこうと思いました。(三年生より)」
言葉にすることで「認識」し、「意識」し、「理解」し、「発展」していきます。生徒達の作品や感想の言葉に心の豊かさを感じました。紫陽花句会をはじめ、様々な機会を通して言葉を知りたい、感じ、言葉や心と向き合う姿勢を深めていって欲しいと思います。
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