2020年度 島実自遊祭のお知らせ

2020年度 島実自遊祭のお知らせ

 残暑厳しき折、皆様におかれましてはご健勝のことと拝察いたします。
 早速ですが、標記の件につきまして、ご報告いたします。7月末から現在までのさまざまな状況を確認しつつ、文部科学省からの「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」及び静岡県の「今後の県立学校における対応について」「ふじのくに実施方針」等を参考に、教職員での検討を幾重にも重ねてきました。また、保護者会役員のみなさんや医療従事者の方のご意見を頂戴し、生徒を代表した実行委員との夏休み期間を含めた話し合いを続けてきました。その結果、今年度の自遊祭につきましては、学校の教育活動が行われている限り、その内容に基づいた予防対策を十分に講じた上で、実施したいと考えています。なお、国や県から感染拡大について緊急事態宣言が発令されるなど、学校が臨時休業になる場合は、中止ないしは延期としますことお知らせ申し上げます。

 学校としましては、新型コロナウイルス感染症や熱中症、さらには自然災害などから生徒たちを守り、安全・安心な学校づくりに努めていくことが大前提となります。その中で学校行事を実施する意義について、今回はまとめたいと思います。

 学校祭や合宿、クリスマス会などの行事を「特別活動」いいます。様々なつまずきを経験してきた生徒たちの多い本校では、特別活動を、簿記や国語、数学などの教科とともに、とても大切な学習活動と位置付けています。
 「特別活動」は、主に3つ視点:「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」から学習を進めていきます。
 ①「人間関係形成」:集団の中で、年齢や発達段階、考え方、関心・好み、意見の違いなどを
  理解した上で認め合い、互いのよさを生かすような人間関係をより良くつくっていくこと。
 ②「社会参画」:よりよい学校生活づくりなど、集団や社会に参画し、様々な問題を自ら進ん
  で解決していこうとすること。このことが、地域や社会に対する参画、これからの社会の担
  い手となっていくことにもつながっていく。
 ③「自己実現」:集団の中で、現在及び将来の自分の生活の課題を発見し、よりよく改善しよ
  うとすること。
 
 このように「特別活動」は、これから社会に必要となってくる『多様な他者と共同して創造的に課題を解決する力や、希望や目標を持って生きる態度』を身につけていくものとして、とても大切な学習となります。
 そして、「特別活動」を進めていく上で大切な要素が、「実践的な活動」です。クラスや各デザインで話し合いをし、計画を立てても、それを実行しなければ学びは深まりません。実行する中で様々な新しい問題にぶつかり、また試行錯誤し乗り越えて行く過程で生徒たちは大きく成長していきます。つまり、それをやることによって学ぶことが、特別活動の大きな特徴なのです。実際にできなければ学習効果は半減してしまいます。
 また、歴史のある(つまり縦のつながりも深い)学校祭における様々な素晴らしい体験は、他の学習では簡単には得られないものです。生徒たちの心を育て、自分の生き方についての考えを深め、学年や全校の集団を育て、卒業生や保護者の皆さん、教職員とのつながりを実感し、より良い関係を育てていく上で、とても効果的なものになります。
 そして、この体験的な活動は、ともすると単調になりがちな学校生活に変化を与えることから、生徒たちの学校生活にリズムを与え、より生き生きとした生活を実現していくことにつながります。生徒たちが力を合わせ自遊祭に取り組むことを通して、自分の居場所を再発見し、学校生活に満足感や充実感を味わうことができるとともに、卒業した後にも学校に対する愛情と強いつながりを保つことができるのです。
 
 一学期は、合宿や新歓ライブ、島実フェスタなど様々な活動が中止になりました。もし学校祭がなかったら、生徒たちの学校生活は単調で、味気ないものになってしまうでしょう。例年特に三年生の変化は大きく進路決定にも様々な面で影響してくるものです。ですから、私たちとしましては、できる限り最大限感染拡大防止に配慮しながらも行事の実施をできるようにしていきたいと考えていると同時に、そこに向けての準備をしっかりと計画していきます。

 静岡県より「感染源を絶つ」「感染経路を絶つ」「抵抗力を高める」という感染対策の実施について通知がありました。学校に限らずすべての場所に置いて、感染リスクは0にはできません。その上で、持続可能な対応を求めるという内容です。ご家庭へ、引き続き毎朝の検温等健康観察を実施し、発熱等風邪の症状がある場合は自宅で休養することを徹底すること、また、免疫力を高めるため、十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事を心がけるよう、ご指導をお願いしています。

 今回は、全国の幼保園や小中学校の行事実施の状況や発信している情報を集め、判断材料の1つとしました。学校活動再開以来、各学校現場では様々な課題に直面しています。そんななか、多くの先生方が、子どもを育てることに対して改めて学校教育の見直しを行い、この状況下だからこそできることを真摯に模索していることがよくわかりました。参考にさせてもらった点や引用させてもらった文章が多岐にわたっています。そして私たちも非常に勇気づけられました。医療関係者やライフラインに携わる方々、コロナと向かい合うすべての人々と同様に、全国の教育関係者に対するご支援やご協力を皆様にも心からお願い申し上げます。

 今後の学校活動におきましては、不安を抱える方も多いかと思います。とくに高齢のご家族を抱えていらっしゃる方や、生徒自身が基礎疾患を抱えていることもあると思います。学校祭準備期間や当日もできる限りの配慮を行い、一人ひとりに向かい合った対応をしていきます。現時点での基本方針をまとめましたので参照ください。

 末筆ながら残暑厳しき折、みなさまお身体ご自愛ください。なるべく密に情報を発信していきます。今後ともご支援ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

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